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10月 6, 2019の投稿を表示しています

サラダボウル

生木から削り出し 乾燥させて 漆染め仕上げで作った、深めで大振りなウッドボウル。 「出来上がったサラダを盛り付ける」というよりは、切った野菜などお好みの具材、ドレッシングやスパイスを直接入れて混ぜ合わせるスタイルの「サラダボウル」です。 最近お世話になっている地元の林業家T氏から、 「ぶっといクヌギを倒すから近々持っていく」とメッセージあり。 後日 直径50センチオーバーの輪切り材を譲り受けました。 T氏:「クヌギやない、多分アベマキ。」  私:「 うんうん、多分アベマキ、やね。」 娘と年輪を数えてみると、樹齢60年以上。幹のまっすぐな上等なところを木取りしてくれていました。まぐろで言うなら”大トロ”の高級部位。 重たい輪切り材をチェーンソーで切り出し 荒取りし 数日置いていたら割れが入ってきたので、進行中の仕事を止め、アベマキを最優先とし、 旋盤加工を進めました。 ふだん作るお椀やお皿より、大きく重くまだまだ水分を含んだ荒取り材を旋盤で廻し、削り屑と水しぶきを浴び削り進める。 あぁ、 刃物がアベマキに吸い付くように滑らかに削れる、、、 何かのお導きがあったのか? 気づけば器のフォルムがキマってました。 滑らかに削れるとはいえナメたらあかん 重いアベマキ。 かなりの抵抗感。 踏ん張る腰と腕に疲労感。 数日かけてすべてを削り終え、割れないでくれと願い、 同時に心地よい達成感。 アベマキは乾燥を進めながら少しずつ歪んでいき、お導き通り割れずに安定期に入りました。 そもそも、なぜこんな形のサラダボウルを作りたかったのか?  大皿に盛られたサラダが好きだから。 それを取り分けながらみんなで食べるのも好き。 それ以上に、ある体験がその引き金となっているのです。 数年前のある日、「ご飯食べに来てよ!」とお誘いを受け ビール手土産に伺った とあるお宅。大きなお家のキッチンではご夫婦で宴の準備中。 ご主人:「もうできるからね」 棚から深めのウッドボウルを持って来て、手でちぎったレタスやほうれん草、ベビーリーフや何だったかいろ